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続・リハビリ日記「筋力低下を乗り越えて」

 

筋力低下というのはバカにできません。

足を骨折して二か月ほど休業しましたが、治療といっても骨折の場合は負傷部位の安静が第一です。

骨がつながるまで固定します。

その間は運動ができないので筋力が低下し関節も固くなるため、固定が外れてすぐに元通りにはなりません。

リハビリが必要です。

 

特に下肢の骨折の場合は生活の中での荷重がなくなるために筋力低下が著しく、リハビリに時間がかかります。

かくいう私も、足関節の拘縮と筋力低下について未だに残存しております。

 

両松葉杖の生活が終わったのは5月24日㈮です。

この記事を書いているのは7月5日㈮です。

6週間経とうとしていますが、いまだ歩くのが遅く、当然ながら走ることはできません。

元々、歩くのは速かったので、これは実に不便です。

Googleマップの表示で徒歩19分の道のりなら15分、信号待ちの状況次第では13分程度で移動できたのに、現在は25分程かかっています。この差は大きいです。

早歩きできるだけで生活の質がとても向上するのです。

たかが早歩き、されど早歩きです。

 

うまく力が入らないということは、負傷部位以外にも負担がかかります。

私は左膝が痛くなりました。

膝がロックしたようになり、歩行がつらくこともしばしばでした。

これは筋力低下によって膝関節が不安定であったのが主な原因です。

大腿部の筋力が回復するにつれて痛みは治まっていきました。

筋力は大事です。

 

足部の骨折でも体重を支えない期間が長くなると、筋力低下は患側の下肢全体に及びます。

大腿部や臀部のように大きい筋肉の回復は比較的早いのですが、小さな筋肉の筋力は回復に時間がかかります。

足や、ふくらはぎの奥にある小さい筋肉は、バランスの調整や歩行を滑らかにする等の微細な働きをします。

微細ですがとても重要です。

しかし、微細なのでリハビリが難しい。

例として、後脛骨筋という筋肉があります。

主な作用は足関節の内反・底屈です。

単純な底屈の運動で筋力を回復しようとすると、腓腹筋やヒラメ筋等の大きな筋肉がはたらくため、後脛骨筋の機能訓練になりにくいのです。

元通りの機能へ回復するには、後脛骨筋が必要とされる運動が大事になります。

バランス訓練や歩行訓練を工夫するとよいです。

併せて大きな筋肉のトレーニングも行います。

 

私の場合、骨折した際に足の縦アーチにもダメージを受けています。

足部の小さな筋肉、ふくらはぎの奥の細い筋肉への影響が大きい怪我です。

焦らず、丁寧に、機能訓練に取り組んでいます。

こうした経験を施術する上で皆様のお役に立てまいります。

 

 

皆様のご多幸とご健康を願います。

 

 

 

さとう接骨治療室