本日8月4日㈰は、左足の湯治、リハビリのために、再び東鳴子温泉は高友旅館へ行って参りました。
今回は民間療法としての温泉研究も兼ねております。
前回の湯治の際に泉質の効能を見ると、関節痛などの他に「糖尿病」もありました。
しかし、私の目的は左足のケガの湯治なので、糖尿病のところは確認しただけでした。
最近、このブログでストレスホルモンを取り上げた際に、糖尿病にも触れています。
治療室の患者さまに糖尿病の方が何名かいらしたので、ストレスとの関係をおさらいしていたのでした。
糖尿病というと、投薬治療と食事管理が中心になろうかと思います。
しかし、ストレスの作用は大きいですし、食事管理も目に見えた成果が出てこないとがっかりしている方も多いようです。
何か、少しでも参考にならないかと案じていた時に、高友旅館の効能書き「糖尿病」を思い出したのでした。
しかし何故、温泉が糖尿病に効能があるのでしょうか。
マグネシウムにはインスリンの感受性を改善する作用がありますので、まずはその線で見ていこうと思います。
高友旅館の有する源泉は四つあるそうです。
①黒湯、②ラムネ風呂、ひょうたん風呂、③プール風呂、婦人風呂、もみじ風呂、④家族風呂
このうち、泉質による効能書きに糖尿病とあるのは①黒湯、②ラムネ風呂、ひょうたん風呂です。
確かにマグネシウムの含有量は多いです(黒湯1Kgあたり10.1mg、ひょうたん風呂&ラムネ風呂1kgあたり5.8mg)
しかし、この高友旅館の源泉のうち、もっともマグネシウムが多いのは③プール風呂、婦人風呂の源泉です。
なんと1kgあたり34.1mgです。
それなのに、効能書きには糖尿病はありません。
どういうことなのでしょう。
調べましたら、そもそも糖尿病に効能のある成分として有名なのはマグネシウムではなく、硫化水素、二酸化炭素、ラドン等であるとのことでした。
また、血糖値改善の作用機序も温泉によって様々で、よく分からないことが多いようです。
(糖代謝、脂質代謝の改善が糖尿病患者の数値改善につながる。肝機能の改善によって血糖値が下がる等)
さすが自然の力です。人知の及ばない次元のことがあるわけです。
また、血糖値改善だけでなく、温泉入浴が血管内皮機能の改善や抗炎症作用をもたらす可能性があるとの報告もあります(温泉療法による糖尿病患者の抗動脈硬化作用について)。動脈硬化をいかに防ぐかというのは、糖尿病の予後に大きく関わる大切なことです。
そうした点からも糖尿病を抱えている方は温泉療法も選択肢の一つとなります。
かかりつけ医との相談は必要かと思いますが、参考になれば幸いです。
もちろん、健康な方にとっても温泉は元気を取り戻すのにとても良いです。
私は温泉に興味がなかったのですが、高友旅館のお湯に浸かってみて、その力に感激しています。
鳴子温泉郷には沢山の源泉があります。
あなたに合う温泉がきっとあるでしょう。
鳴子温泉郷へ行かれてはいかがでしょうか。
療術業者として手技療法だけでなく、幅広く民間療法の可能性を調査して参りたいと思います。
皆様のご健康とご多幸を願います。
さとう接骨治療室