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「生き物の本体は何か?」

我々の本質は心なのか体なのかという議論があります。

心と体ではどちらが大事か?

言うまでもなく、どちらも大事です。

アメリカのオステオパシー医師の発言に 「心と体を分けて考えるのはもはや時代錯誤である」 というのがあります。

心が体に影響し、体が心に影響します。

皆さんの経験や周囲の人を見ても思い当たることはあるかと思います。

事実、精神状態の変化は生理的な反応を引き起こしますので、そもそも心と体を分けては考えられないのです。

 

体よりも心よりも大事なことがあります。命です。

生物の根本は、体でもなく心でもなく命です。

心が生じる前から命はありました。

身体が出来上がる前から命はありました。

命があって、心と体が生じます。

 

1個の受精卵が、細胞分裂して体が出来上がっていきます。

体が出来上がるにつれて、心のはたらきも出てきます。

心よりも体よりも先に命があります。

生物の根本は命そのものであると言えます。

 

命は始まって終わるというよりも、凝集し発散していくものであるという考えがあります。

野口整体の野口晴哉や、フランクリン・シルズ等オステオパシーの大家にもそうした見解を持つ人います。

洋の東西を問わず、医療・療術で命を見つめてきた先人の言う事です。

味わうべきものがあります。

命が発散していくのなら、死とともに消えてなくなるのではなく、またどこかで違う命になっていくのかもしれません。

だれしも死にたくはないのですが、昨今の日本はあまりにも死を避けようとし過ぎるきらいがあるように感じます。

いつまでも避けられることではありません。

いつか世を去ることを忘れず大切に、より良く生きたいものです。

 

皆様のご健康とご多幸を願います。

 

 

(2019/06/18の本コラム記事に加筆修正したものです)

 

さとう接骨治療室