ベストセラーになった『ホモ・デウス』という本を今更ながらに読んでいます。
まだ途中なのですが、とても面白いというか、衝撃的と言うか…。
いろいろと考えさせられます。
多くの著明人がレビューしているので、メインのテーマは他の書評を読んでいただくのが良いと思います。
今回は『ホモ・デウス』第三章の「人間の輝き」を取り上げたいと思います。
「人間は万物の霊長であり、特別なのだ」という思い込みを揺さぶられました。
「神は自身に似せて人をつくった」と言われています。
他にも「万物の霊長」とか、「魂があるのは人間だけ」とか、とにかく人間は特別だと考えてきました。
確かに人間にとって人間は特別です。
でも、地球全体から見るとそうでもないようです。
この本では様々な動物での社会実験のようなことも紹介しています。
ラットは他のラットの危機を助け、食べ物を分かち合うことが報告されています。
サルで貨幣の実験もしています。サルもお金を使えるようになります。
人間はたしかに高度に技術を発達させ、他の動物より器用ですが、偉いということはないようです。
しかし、人間は他の動物よりも繁栄しています。
世界を支配していると言って過言ではないでしょう。
ヒトは他の動物と何が違うのか?
大きな集団で協力して行動できることだそうです。
何万人という集団が協力して行動しています。
なぜこんな事が出来るのか?
嘘と虚構を共有し、共同幻想を基に行動しているからのようです。
人間は「共同主観的なものを生み出す能力」によって世界を支配してきたそうです…。
他の動物には心も魂もないのではなく「必要な想像力が欠けているだけ」なのだそうです。
どうやら人間は国家や主義、人種という虚構の中に生きているようです…。
日常の生活の中では、貨幣の価値を共有して生活しています。
本当はいつ崩れるか分らない約束事なのに、それに命を懸けることもしばしばです。
コロナショックは私達の生活を大きく変えつつあります。
困っている人も多いでしょう。
でも、これまでの虚構による支配から、自分たちの物語へと生き方をシフトする機会でもあると思います。
『ホモ・デウス』はそんなことを考えさせてくれました。
まだ、途中ですが…。
皆様の健康を願います。