先日、武術家・光岡英稔先生の「兵法武学研究会」という講座に参加しました。
(というか、宮城では私が世話役で開催しております。)
その中で、「止観」という稽古をしました。
稽古には型があり、手順があり、これはとても重要なのですが、ここでは省きます。
機会があれば是非、稽古会にご参加ください。
ともかく、ある型に入り、順々に「~であることを止める」ということをします。
例えば、右の前腕に集注し「右の前腕であることを止める」、右上腕に集注し「右の上腕であることを止める」という具合に。
そして全身くまなく~であることを止めていきます。
全身に~であることを止めた後も、身体はある。
むしろ、余分な力みなく、より集注し、しっかりとある。
現代は頭脳優位で身体がなくなっている、と言われます。
あるつもりの身体は実は概念化された身体で、実際の身体とは違う。
我々の多くは体を蔑ろにし、無視して生きているとも言えます。
「~であることを止める」稽古は、概念の身体をやめ、現実の身体が取り戻されていくようでした。
身体を丈夫にするには、まず身体を取り戻すことからです。
そこから、自分の身体がどうなっているのか感じ、日常の習慣を変えていかなくては、体が良くなるのは難しいです。
私は皆さんの身体がどうなっているか見るのが仕事です。
自分の身体に対して無自覚が多いと、相手の身体を見ることはできません。
ますます、稽古に励みより良い施術をして参りたいと思います。
さとう接骨治療室