「力が入るとか、入りにくいとか(筋力検査について)」

普段、私の治療室では必ず徒手筋力検査を行います。

これは体力測定とは意味合いが違います。

体力測定は何キロの力が発揮されるかを測りますが、私たちの筋力検査で確かめるのは「神経と筋肉の連携が上手くいっているか」です。
必要な時にキチンと力が入るのか、これはとても大事です。

ちょっとバランスを崩した時にサッと体を立て直せるのも神経と筋肉がキチンと連携しているからです。

また、こうした不意のことだけでなく、全身の運動は、無意識に調整されていますが、これは神経系の働きによるところが大きいです。

身体運動の調整は前庭覚や固有受容覚が主な働きをしますが、それだけでなく聴覚や視覚なども大事な役割をもっています。

 

私たちは、体の内外の現象を感じ、"常に"調整しながら生活しているのです。

本当に常にです。歩いている時にこの作用が少し上手く働かないということが、思わぬ不具合につながることもしばしばです。腰痛、肩こり、膝痛などはもちろんですが、私は足の不具合による耳の不調を経験しました。

キチンと力が入る、ただこれだけのことがいかに大切なのか痛感しています。

 

筋力検査は、この大切な調整作用が上手く働いているかを確かめるうえで、臨床上とても良い指標になります。

施術の際は「また筋力検査か」と思わずに、積極的に受けていただけると、皆様の健康にとってよい指標になるかと思います。

 

皆様のご健康とご多幸を願います。

 

 

さとう接骨治療室