「過剰よりも、もの足りないくらいの方がよい」

 

「(施術を受けて)なんだこんなもんか、と思ったんですけど、次の日になったらすごく調子がよくなってびっくりしました」と、患者さんから言われました。

何年やっていても、お役に立てると嬉しいです。

 

さて、私どもが施術やリハビリを提供する際には、やり過ぎを警戒します。

初歩の頃はもちろん、経験を積んでも「過剰でないこと」は大切な注意事項です。

過剰よりも不足の方がまだ良いのです。

施術によってどのような反応が出るかは、個人差があります。

手技療法の刺激も、多すぎれば負担になります。

また、手技療法は体の働き、自然治癒力を促すきっかけです。

治癒の主役はあくまで、本人の体の働きです。

施術が物足りなく感じたとしても、体はキチンと反応して良い方に向います。

 

では、何を以て良い方に向かったと言えるのか。

私どもが施術の効果を評価する際には、主に3つの項目を重視しています。

筋力検査(神経系のエラーが修正されたか)

可動域検査(動きやすくなったか)

構造的なバランス(からだの歪みは修正されたか)

 

その他も筋肉の質感や歩行状態等もみますが、基本はこの三点です。

この三点が改善されていれば、体は施術前よりもよい方に向ったと言えます。

 

とりわけ筋力検査によって、神経系のエラーが改善されたどうかは重要です。

神経と筋肉の連携が上手くいっていれば、回復の作用はうながされます。

また、無理のない運動によって、固有受容覚や前庭覚といった神経系の働きはより改善されていきます。それによって他の部位への負担はなくなっていき、余計な故障を予防されます。

 

もちろん、いつも誰にでもそのようにきれいな反応があるわけではありません。

痛みが強くなるとか、まれではありますが微熱が出ることもあります。

しかし、それでも施術がその人の体にとってプラスであったといえることを

クライアントと術者が共有できることは、治療をすすめるうえで大変に重要です。

 

皆様、当治療室で施術を受けられた際には、筋力検査の意味を頭の片隅においていただけるとより前向きにケアに取り組めるかと思います。

施術の際に説明いたしますが、分かりにくかったりするかもしれませんので、遠慮なくご質問ください。

 

皆様のご健康とご多幸を願います。

 

 

 

さとう接骨治療室