治療室のクライアント様からしばしば「他所で筋肉がないって言われたんですけど、筋肉つけた方がいいですか?」という質問をされます。
確かに、筋肉量が少ない人はいますので、そういう方は簡単な筋力トレーニングをおすすめします。
また、ご高齢の方等は介護予防の観点からも筋肉を大きく(衰えない)していく取り組みはよいでしょう。
筋肉を鍛える場合、継続できることを念頭に運動の計画を立てましょう。
運動は続けないと十分な効果は得られませんし、やめてしまうと、せっかくついた力が衰えてしまいます。
健康が目的ならば、無理なく毎日続けられる運動習慣がおすすめです。
どなたにもおすすめできるのは、ストレッチと良く歩くことです。
歩くことはとても良いのですが天候に左右される点が欠点です。
他方、ストレッチは室内で行えるので運動習慣にするにはもってこいです。
適度なストレッチは筋反射を促す作用がありますので、筋力トレーニングとあわせて行うと効果的です。
ストレッチは普通の柔軟体操で十分です。
体の可動性も個人の傾向があり、苦手なことはあります。
サーカスのアクロバットのように柔軟である必要はありません。
無理なく気持ちのよい程度で行うのがよいです。
一方、筋肉量は十分でも筋肉の反応が鈍くなっていることもあります。
体の癖、疲労、怪我の影響など、様々な原因が考えられます。
その場合は、体のバランスを取り戻して、筋肉の反応・反射を回復する方が合理的です。
例えば、プロのスポーツ選手でも不具合があって反応が遅くなることはあります。
身体の反応が鈍いままに練習やトレーニングをしても、技術や筋力の向上は難しいでしょう。
こうした不具合があるならば、筋肉量ではなく、身体の機能の問題を解決していく必要がありあます。
「筋肉がない」と言った場合に「筋肉量」の話なのか「筋力」の話なのか、はたまたその両方なのか、理解しておくとその人に合った運動習慣を組み立てやすくなります。
もしよろしければ、参考になさってください。
皆様のご健康とご多幸を願います
さとう接骨治療室
(写真:Emily Sea)