「大きな筋肉は小さな筋肉に従う」

姿勢や運動を改善しようとする時、大きな筋肉にアプローチすることは大切ですが、それだけではなかなかうまくいきません。

大きな筋肉は力は強いのですが、姿勢や運動の調整は小さな筋肉が担っている部分が大きいです。

一時期、インナーマッスル（深部筋）を鍛えようというのが流行しました。

「鍛える」というのが適切かどうかは議論が分かれるのですが、深部筋が重要であることは間違いありません。

深部筋は表層の大きな筋肉に比して小さいです。

下の解剖図にある通り、作用する関節の動きも微細であることがほとんどです。

しかし、その微調整が大きな筋肉の動きを左右します。

大きな筋肉で姿勢改善しようとしても、基礎となる深部筋のバランスが崩れていては無理が生じます。

深部筋のバランスの崩れを表層の筋肉で押さえつけるようなことになるからです。

逆に、深部筋のバランスが改善されると表層の大きな筋肉にかかる無理がなくなり、力を発揮しやすくなります。

臨床上、脊柱の関節可動への施術は深部筋に焦点を合わせることがほとんどで、姿勢や運動の調整に大変有効です。

姿勢や運動の改善に関心のある方は、深部筋からアプローチすることが、案外近道であるかもしれません。

よかったら参考になさってください。

皆様のご健康とご多幸を願います。

さとう接骨治療室