野口整体で、頭の緊張状態はお腹の鳩尾のところに反映されると言います。
頭の中が休まらず、グルグルというかセカセカしているようですと、鳩尾が硬くなってきます。
野口整体は経験則の積み重ねで、信頼できる体系ですが、なんでだろうと考えることは大事です。
何事も偉い先生が言ってたからと鵜呑みにするのはいけません。
今回は横隔膜との関連で見ていこうと思います。
横隔膜は呼吸する時に働く筋肉です。
肋骨の下にドーム状になっているのが横隔膜です。
興味深いことに、横隔膜の神経は首から出ています。
頸神経の主にC4、補助としてC3、C5の枝からなります。
(C4というのは、頸椎4番と3番の間から出る枝です。)
ですから、首の不具合は横隔膜に影響する場合が多いです。
首の緊張というと、不良姿勢やムチウチ等以外にも、不安や恐怖反応での緊張があります。
頭の中や心の緊張が横隔膜に影響することは案外と多いのです。
緊張すると呼吸が浅くなるというのも、こうしたことの表れであると考えられます。
ではどうしてらよいでしょうか。
首を緩めること、余分に緊張しないことは大事です。
肩が上がってきたり、首をすくめるような緊張が出たら、ちょっと落ち着いて肩の力を抜くようにしましょう。
首や肩の余分な緊張は、精神的な緊張になり、それがまた首・肩の緊張につながってしまい悪循環です。
もう一つは、横隔膜の緊張を緩めることです。
鳩尾をさすったり、やさしく手を当てるのもよい方法です。
それと、野口整体の「邪気の吐出」というやり方があります。
両手で鳩尾を押さえ、体を前に屈めながら息を吐きます。
吐ききったところでポッと力を抜き、静かに体を起こします。
これを3回くらい行います。
鳩尾の硬さが緩み、大きなあくびが出ます。
緊張して上手く呼吸できなかったのが緩んで、新鮮な空気を取り込もうとする働きが起きていると言えます。
その時、横隔膜の緊張も緩んでいます。
さらに横隔膜から首の緊張も緩みます。
よかったら参考になさってください。
皆様のご健康とご多幸を願います。
さとう接骨治療室