姿勢を改善したいと言う方は多いようです。
私の治療室でも姿勢についての相談を受けます。
しかし、姿勢についての考え方が少し違っているように感じることがあります。
一般的には姿勢と言うと、「形」のことのように思われますが違います。
姿勢は形ではなく、形をつくる働きです。
文字通り、姿をつくる勢いが姿勢なのです。
止まっているようでも、実際には体は運動をやめていません。
筋肉は微妙に緊張し、また弛緩しています。
内臓も働いています。血も回っています。
形を止めるような姿勢観は捨てたいものです。
デスクワークの人、楽器演奏する人などは、座位の姿勢が気になるようです。
猫背をやめたいなら、胸を開き、肩の力を抜きましょう。
デスクワーク等で長時間集中していると、どうしても猫背の姿勢になってしまいます。
その方が仕事が捗る面もありますので、それ自体は悪いことばかりとは言えません。
しかし、そのままの偏りが固定してしまうのは健康上、様々な問題があります。
内臓を圧迫していたり、血行を妨げたり、筋肉が硬くなって運動を制限したり、挙げると沢山あります。
時々、1分でよいので、体をリセットするための小休憩を挟みましょう。
座ったまま肩の力を抜き、目を閉じて手を当てて深呼吸し、目の緊張をとります。
さらに立ち上がって、体前屈し深呼吸し緊張した体の背面を全体的に緩めます。
本当はその人に必要なことは違うのですが、とりあえずこれだけでもデスクワークの疲労に有効です。
まずは身体を弛めて自由にすることです。
凝り固まった形を打破し、勢いが発揮されるようにしましょう。
体操でも、手技療法でもよいので、身体を弛める工夫から始めるのが良いと思います。
人間は動物なので、生活の中でずっと運動しています。
姿勢はいざ動く前の運動ともいえます。
生活動作に適し、健康にも良い姿勢は、形ではなく秘めた運動です。
繰返しになりますが姿勢は「勢い」である。そう思って色々と模索しています。
姿勢を改善
生活の中の癖を変え、よい姿勢が「起こる」ようにしていきましょう。
皆様のご健康とご多幸を願います。
さとう接骨治療室
(今回は2021年4月16日の本コラム記事に加筆修正して再掲しました)
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