「手根管症候群」という言葉を聞いたことがある、または罹ったことがあるという方もいらっしゃるかと思います。
手根管症候群は、正中神経という手の神経が、手首にある「手根管」という骨と靭帯で出来たトンネルで圧迫されて生じます。
多くの場合は仕事や運動を軽減し保存療法で治っていきますが、安静や深刻な場合は手術をすることもあります。
手根管症候群という診断・治療は整形外科の業務ですが、手根管の不具合については治療院等の施術業でもしばしば扱う症状です。当治療室でも手根管のケアをしています。
妊娠・出産によるホルモンバランスの影響で靭帯が浮腫んだりして、神経を圧迫することもありますが、手根管の不具合は使い過ぎによる関節の偏りであることが多いです。
手根管の不具合といっても様々ですが、よくあるところでは前腕から手関節の骨格の偏りによるものです。
手は前腕から約15°~30°尺骨側(小指側)に曲がっているのが正常です。前腕の橈骨・尺骨の間の骨間膜という組織が硬くなって前腕からの骨格のバランスが崩れると、手が橈骨側(親指側)に寄り手根管に不具合が生じます。
このバランスの崩れによって靭帯が正中神経してしまったり、前腕や手首の運動を制限することが手根管の不具合の代表的なものです。
こうした典型的な不具合の場合は、手技療法でよい方に向うことが可能です。
施術の際には手関節の靭帯だけでなく、前腕骨間膜のケアが必要か確かめることは大事です。
もし手根管周囲の不具合がありましたら当治療室をご利用ください。
お役に立てることあるかと思います。
ご用命お待ちしております。
さとう接骨治療室
写真:Max Andrey