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「生まれたら…」

 

 

生まれたらいつかは死にます。死ぬのはこわいです。

なので、昔から日本人は生死を超えた境地に憧れてきました。

僕も「そうありたいなぁ、でも死にたくないなぁ、これって情けないよなぁ…」

と思って日々生活していました。

しかし、今は違います!

死にたくない、生きていたくていいんです。

 

昔の整体の名人で野口晴哉という人がいました。

整体協会をつくった人です。

「整体」という看板で仕事をしている方なら、少なからず影響を受けているでしょう。

 

私の技術は「整体」ではないのですが、この野口先生の健康観、治療観にかなり影響を受けています。

ある日、この野口先生が若い頃に書いた文章を読んでいましたら、こんな事が書いてありました。

 

「執着なく去るには、余りにも惜しき楽しき人世也。」

 

「繰返し、繰返し、想ふも死は厭なことなり、死なねばならぬことは悲しきこと也。

うんと悲しんで死ぬるものは幸いなる也。

死んで、やれやれと思はれるより、少々惜しがらるる位なるが良し。

オイオイ泣き乍ら予は死にたしと思ひ居る也。」

(『野口晴哉全集第一巻』「ひとり言 四」より)

 

死にたくないのは、人生が楽しく嬉しく希望もあるからです。

僕は武士でも宗教でもなくて、街の治療院のセンセイです。

無理に生死を超える必要はないのです。

 

そういう難しいことより、他にやる事がありました。

先ずは自分が人間らしく楽しく生きること。

そして、ご縁をいただいた皆さまのお手伝いすることです。

私は療法家なので、身体のケアをすることでお役に立つことですね。

 

もちろん、家族や友人、知人との関係も大事です。

お互いに、「執着なく去るには、余りにも惜しき楽しき人世」になるようにしていきたいですね。

 

皆様の健康を願います!