以前は、治療院や整骨院に来られる方のことを「患者さん」とお呼びするのが一般的でした。
しかし最近は、患者さんと呼びにくくなっています。
医師による医療との区別を明確にするためでしょうから、致し方ない面はあります。
けれども、「お客さん」と呼ぶのは気が進まない。
治療院に来る方の大半は、初診時には、痛み、つらさ、体の悩み、不調を抱えてきます。
楽しみや利便の為に利用するサービスとは違った面があるからです。
そこで、治療院業界では「患者」を「クライアント(client)」と呼ぶことが多くなっています。
クライアントはラテン語の「忠告を聞く人」という言葉が語源で、長期的な顧客に対し使われます。
お客さんよりは、臨床の実際に近いです。
私も慣れないのですが、それに倣って広告などの外向きには「クライアントさん」等と呼ぶことにしています。
言葉の上では「クライアント」ですが、気持ちの中では、「患者」として敬意をもって接します。
患者への敬意というと、なぜかと思われるかもしれません。
英語のpatient(患者) には「忍耐強い」という意味もあるのです。
苦難に耐え、乗り越えようとするその人の手助けをするのが我々の仕事です。
ある種古い考えではありますが、そのような姿勢で施術しております。
さとう接骨治療室
施術時の説明の様子です。